「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか」より考え方の基礎を学ぶ。
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」を先日読んだので、その備忘録です。
森岡さんの苦闘が描かれていて、とてもリアルでした。
エンターテイメントの一大テーマパークのお話ですが、かなりB2Bやその他のB2Cビジネスでも適用できそうなことが盛りだくさんでした。
その一例をまとめたいと思います。
「方向性を間違えたこだわり」を打破すること
限られた経営資源を消費者価値の向上に正しくシフトさせること
過去の成功体験に縛られ過ぎ、前例を打破するやり方に踏み出せない。そんな風土を変えることこそが、最大の敵かもしれないと述べられています。これは本当にそう思う。企業の規模を問わないです。
「差別化という名の誤ったこだわり」もその一つ。
例えばUSJが「映画」のテーマパークということで差別化することにこだわり続けたほうがいいという考え方もそう。
実際に映画はエンターテイメントの一部に過ぎないという認識をすることが大切。映画だけに絞ったニッチ市場で小さく細々とビジネスをしていくなら、それもありなのかもしれないけれど、スケールしない。
だから映画だけにとらわれることをやめて、世界最高のエンターテイメントのセレクトショップにするという位置づけにしたことで、アニメやゲームなどの世界観も取り入れていくことで、顧客層を広げたということ。
最高のエンターテイメントテーマパークとして感動をつくることと定義しなおしたのですね。
そういえばスーパーマリオのエリアも建設が始まるんですよね。
ワンピースしかり、モンスターハンターしかり、エヴァンゲリオンや、バイオハザードなどなど、映画以外がしっかり集客に寄与しているのは、すごくわかる。実際に私も行きたくなってますし、それが季節イベントだとしたら、年に何回か行きたくなる=年間パスポートを買うとかになりそう。
ハリーポッターも、リニューアルされたスパイダーマンも行ってみたい。まんまと術中にはまる平均的家族の図(笑)
私の話はともかく...大切だと感じたのは、顧客のほうを向かずに変なこだわりを持ちすぎていないかということ。
マーケターは何でも自分でやってみることを習慣にする
これはそう思う。例えばブログやSNSをやってみることだってそうだし、少額で何か広告を出してみるとか(個人でも出せる時代)、顧客目線に立つためにその人たちが実際にやっていることを思い切りやってみるとか。そうすることでアイデアも生まれるもの。
解決策を発想するための必要条件を書き出す
これ、アイデアをしぼるためにとても重要だと思いました。
人は制限をするほど逆にアイデアが生れるものともいいますし!
のちに登場する「イノベーション・フレームワーク」の「戦略」の部分にあたるようです。
というわけで、とても参考になるフレームワークの話。
イノベーション・フレームワークについて
- フレームワーク
- リアプライ
- ストック
- コミットメント
この4つを意識してみる。
フレームワークには戦略的フレームワークと数学的フレームワークが紹介されています。
戦略的フレームワークは、「目的→戦略→戦術」の順番で考えていく。考えるべきアイデアの必要条件を決めることで、各段に良いアイデアを生める確率が上がる。
数学的フレームワークは、例えば100をA(50)かB(50)に分けて、Aを選ぶと、さらにそれをC(25)とD(25)にわけてと進んでいくと、最後は必ず宝にたどりつくという論理的思考。
リアプライは、既にあるものをうまく「真似」をすること。パクるのではなく、例えばビジネスモデルだけをもらったり、良いとこどりをするイメージでしょうか。ゼロから生み出すことが偉いのではなく、それよりも顧客に価値を届けることの方が大事という認識を持つことが大前提。
ストックは、日ごろからアンテナをはって物事にふれること。例えばエンタメに徹底的に触れ続ける、遊びまくることだってストックを増やすことにつながっているというような考え方もアリ。
コミットメントは、その名の通り、あきらめずに最後までやろうとする気持ちの持ちよう。絶対になんとかするという気持ち。
これを機に、アイデアの思考法を訓練してみようと思う。