「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」は実践的で本質的なことをガチで学べる気がした。
もう3度目になるが、「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」を、昨年末に読んだ。
いくつか備忘録としてメモをしておきたいと思う。
- バラエティに富んだマーケティングチームをつくる。
スペシャリストや経験者ではなくてもいい。例えばデジタルな世界に慣れ親しんで遊んでいる人、収集や分析をすることが好きな人、コンテンツづくりが好きな人など。 - 社員に自由を与えよう
かしこまった企業っぽい情報発信に固執せず、社員にはガイドラインを設けつつも自由にふるまわせる。プレスリリースだって、自由な書式や文体だっていい。ソーシャルメディアを各自が活用したらいい。 - リスクをとり挑戦して失敗しても素早く学ぶこと
- 新しいカテゴリーをつくってしまう、既存の業界やカテゴリーの境界線を書き換える
- 他人とは異なる自分でいたい人を狙え。変わり者を理解し、そこから市場を作り出す。
- 変わり者を育てる。
HPやブログやメルマガや動画や写真など他社を真似しなくていい。 - コミュニティこそが、自分たちが何者であるかを決める。企業は自分たちの考えを顧客に押し付けることはできない。
- マーケティングのメッセージをコントロールしようとしない。
意味不明な言葉をHPや印刷物から取り除く。一方的な発信をやめる。自社について好意的に書いてくれている顧客やユーザのブログのリンクを貼ったりして自らコミュニティに入っていく。 - 忠実なファンを大切にする。
- ファンと直接つながる。
- リーチを増やす。
あらゆるSNSやRSS登録者やメルマガ登録者などを増やしていく。各チャートをつくって、リーチを月5%増やすことを目標に。 - コンテンツを無料にすることでリーチを増やそう。
- 得ようと思ったらまず与えなければならない。
- 本当にやりたいことをやる。遊びと仕事は裏腹ではない。
このようなところが個人的にポイントだと思った。
社員の得意分野・強みを活かしながら、チームをつくり、各自がSNS等で自由にふるまうことをよしとする。コミュニティ(顧客やユーザや応援者)こそが、企業・製品が何者であるかを決めるものであり、企業側から押し付けることはできない。ファンと直接つながり、忠実なファンを大切にすること。得ようと思ったらまず与えなければならない。無料コンテンツやSNS等を活用しながらリーチを増やしていく。そして本当にやりたいことをやり続ける(仕事は遊びのように楽しいもの)。
実践できることはけっこうある。
グレイトフル・デッド自身が1960年代からやっていたことは、今に通じること。つまり、流行りや廃りがない本質的なマーケティングの話。
しかも机上の空論ではなく、ナチュラルに実践をしてきた結果生まれたもの。もちろんバンドの実力や音楽性があってこそなのだけれど。
すっごく良い音楽を奏でるストリートミュージシャンやプロの卵ってきっといます。それは良い製品をつくっても顧客に知ってもらえない、ファンになってもらえない数々の企業製品・サービスに近いものを感じます。
- 作者: デイヴィッド・ミーアマン・スコット,ブライアン・ハリガン,糸井重里,渡辺由佳里
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